弁護士による相続相談【弁護士法人心 北千住法律事務所】

遺留分の対象となる財産

  • 文責:弁護士 澤田啓吾
  • 最終更新日:2026年1月14日

1 遺留分侵害額請求の対象となる財産の基礎

遺留分侵害額請求(旧法では遺留分減殺請求)をした場合に考慮される財産の基礎について説明します。

遺留分とは、一定の相続人(遺留分権利者)について、亡くなった方(被相続人)の財産から法律上認められる最低限の取り分のことを言います。

法は、仮に生前に財産を一定の相続人に贈与や遺贈していた場合でも遺留分の請求を認めています。

民法1043条(遺留分を算定するための財産の価額)は、「遺留分を算定するための財産の価額は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除した額とする。」としています。

以下、詳しく見ていきます。

2 被相続人の相続開始の時に有した財産

被相続人が亡くなった時点で有していた相続財産(主に預金・現金・不動産・自動車等)は遺留分侵害額請求の対象財産にあたります。

被相続人に一身専属する権利(養育費等)や、祭祀承継(お墓や仏具など)はこれに該当しません。

3 贈与した財産の価額を加えた額

民法1044条1項は、「贈与は、相続開始前の1年間にしたものに限り、前条(1043条)の規定によりその価額を算入する。」と規律しています。

また、同3項では、「相続人に対する贈与についての第1項の規定の適用については、同項中「1年」とあるのは「10年」と、「価額」とあるのは「価額(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与の価額に限る。)」とする。」と規律されます。

そのため、相続人に対する贈与は、相続開始前10年間分が対象となり、一定の要件を満たした贈与のみが対象となります。

相続人以外については、1年間のものが対象となります。

相続人に対する贈与が10年分と比較的長期間となっている一方、すべての贈与が対象になっていないため、どの贈与が該当するか専門的な判断が必要となります。

4 債務(マイナスの財産)

被相続人が生前有していた債務(借り入れ金、未払金等)は、控除して計算します。

5 どこまでが遺留分の対象となるのか迷ったらご相談ください

どこまでを遺留分侵害額請求の対象となる財産に含むか否かは、個別的な判断が必要となることが多いです。

遺留分について迷ったら、弁護士に相談することをおすすめします。

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